「骨粗鬆症」について
皆様こんにちは。院長の高山哲朗です。今回は「骨粗鬆症」についてです。
年齢を重ねるにつれて骨の密度は減ってきます。特に女性ではホルモンの影響もあり、低下していきます。骨粗鬆症で最も怖いのは骨折です。高齢者が要介護になる原因の第4位が骨折・転倒で全体の12.1%を占めています(平成28年国民生活基礎調査)。
骨折のリスク
日本では高齢化に伴い骨粗鬆症の方は現在1500万人程と推定されています(東京大学の骨粗鬆症に関する疫学調査からの推計)。これに伴い、骨折の患者さんも増加し続けています。
骨粗鬆症のリスクとなる因子
加齢や閉経は大きなリスクです。そのほか、ステロイドなどの薬、喫煙やアルコール大量摂取、運動不足も影響することが報告されています。
背が縮んだ方はご注意
健康診断を行ったら身長が以前よりも低くなった方も多いのではないでしょうか。知らぬ間に背骨がつぶれてしまっていること(いわゆる「いつの間にか骨折」)が原因になっていることもあります。その場合、一度「骨粗鬆症の検査」が勧められます。
検査方法
骨粗鬆症の検査は「骨密度」を測定します。どこの骨(手の骨、背骨、大腿骨など)を用いるかによって多少検査方法が異なります。当院では手の骨を用いてレントゲンで検査をします。
予防方法
運動:散歩や背筋を鍛えるような動作を行うことが推奨されています。
栄養:バランスよく食事を摂りましょう。カルシウム、ビタミンD、ビタミンKが重要です。
生活習慣:喫煙と大量飲酒は骨粗鬆症の危険因子です。禁煙と節酒が望ましいです。
治療法
骨粗鬆症の薬は飲み薬や点滴などがあります。飲み薬も毎日飲むもの、週に1回のもの、月に1回のものなど種類が増えてきました。また薬の性状も錠剤のものもあれば、ゼリー状の薬などもあります。いずれの薬についても骨折のリスクが減ること証明されています。
健康診断などで身長が以前より低くなった方、骨粗鬆症の可能性もあります。一度検査をしてみましょう。骨粗鬆症の疑いがある場合には骨折予防のためにも治療を検討しましょう。
投稿日:2018年3月13日 カテゴリー:お知らせ, 理事長コラム